Smiley face
写真・図版
パーソナルブッククラブ会員一人ひとりの「カルテ」が詰まったファイルを前に思い出を語る中田純さん(右)と睦子さん=2025年9月4日、奈良市右京3丁目、伊藤誠撮影(画像の一部を加工しています)
  • 写真・図版

 奈良市で1975年11月に開業した「新風堂書店」(同市右京3丁目)が今年12月、閉店することになった。経営者夫婦が高齢となり、継続が難しくなったためだ。児童書や教育に関する本を中心に扱い、今年がちょうど50周年。親しまれてきた街の本屋さんがまた一つ、閉じてしまう。

 店を切り盛りしているのは、2代目の中田純さん(77)、睦子さん(78)夫婦。純さんの父親が開業した時は近鉄奈良駅に近い同市西之阪町にあったが、純さんが継いだ翌年の90年に現在地の「ならやま大通り」沿いへ移転した。

 店の大きな特徴の一つは、それぞれの子どもの性格や好みに合う本を選んで毎月届ける「パーソナルブッククラブ」だ。

井上ひさしさんや谷川俊太郎さんも

 睦子さんが主宰し、25年以…

共有